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虐めの復讐(1)

沙亜矢です。
今後作品を読み直される方々のために、以前のように記事をカテゴリで分けておくことにします。
以下の記事は4月12日に投稿した記事の再掲です。
新しい内容はまったくありません。
悪しからずご了承ください。



九鬼龍太。
九鬼という姓はそれなりに歴史のある姓らしい。
しかし子供にとってはそんなものは関係ない。
名前に入った「鬼」と「龍」。
この名前のおかげで小さい頃から虐めの対象になった。
幼いころは泣かされてばかりだった。
しかし、小学校に入る前には反撃することを覚えた。
からかう奴らには絶対に挑みかかった。
とにかく喧嘩をした。
相手の身体がいくら大きくてもビビることはなかった。
小学校高学年になると同じ町の中学生でも負ける奴はいなくなった。
中学生になると、町全体に悪名が広まっていた。
親でさえ見て見ぬ振りだ。
警察にも睨まれていた。
「君が九鬼くんかい?」
そのころは腫れ物に触るように扱われていて、人から話しかけられるなんて皆無だった。
龍太は珍しそうに男の顔を見た。
眼鏡をかけ、白衣を着た、いかにもインテリぶった男だった。
龍太は無視した。
「君の親御さんに頼まれたんだよ」
「親?知るか、そんなの」
龍太は視線も合わせず、吐き捨てるように言った。
「まあそう言わずに少しだけ時間をくれないかな」
龍太は無視し続けた。
「まあ、無視されることは想定内なんだけど…。仕方ないか」
男がそう言うと、腕に軽い痛みを感じた。
「何を…した………」
急速に意識が遠ざかってきた。


何もない部屋だった。
窓もなかった。
広さは結構広い。
卓球くらいならできそうだ。
扉は2つあり、1つ扉の向こうにはユニットバスがあった。
もうひとつは開けることもできなかった。
外の様子が分からないので、朝か夜かも分からない。
そして龍太は衣服を取られていた。
室温が保たれているようで、それほど寒さは感じなかった。

「おはよう。よく眠れたかい?」
部屋のどこかに仕込まれているらしいスピーカーからさっきの男の声が聞こえてきた。
「俺をどうするつもりだ」
龍太は静かに言った。
「もう少し泣き喚いてもらえませんかね?そうでないと面白くない」
「泣き喚いたってしゃあないだろ。殺すんだったら早く殺れよ」
「それも解決策のひとつかもしれませんが、それじゃ面白くないでしょ?」
すると天井から何か服のようなものが落ちてきた。
「とりあえずそれを着てもらえませんか?」
それは首から下全体を覆うようなベージュのレオタードのようなものだった。
龍太はチラッとそれを見ただけで、何の行動も起こさなかった。
「さすがに一筋縄ではいきませんね」
室温が下がってきた。
部屋を寒くして、これを着せようということなのだろう。
その分かりやすすぎる仕掛けが龍太を白けさせた。
ここで意地になって寒さを我慢するなんてことは龍太の考えにはなかった。
黙ってそのレオタードを手に取った。
首のところが意外に伸びた。
そこから脚を入れてシワを伸ばしながらレオタードを着た。
全身ピタッと身体を覆っていたが、一点余裕のあるところがあった。
それは胸筋のあたりだった。
その部分だけが妙に膨らんでいた。
まるで女性の乳房のようだった。

「着てくれましたね。よく似合ってますよ。それじゃ始めましょうか」

男の言葉とともに、着ていたレオタードが全身を締め付けてきた。
あまりの痛みに立っていられなくなった。
床に横たわると、天井全体が動き出した。
天井の一部が鏡になっていた。
その鏡に横たわった龍太の姿が映っていたのだ。

龍太は身体の痛みに耐えながら、天井の鏡に映った自分の姿を認めていた。
必死に痛みに耐えている自分が映っていた。
やがて痛みは少しずつひいていったが、身体は自由に動かせなくなっていた。

龍太は大の字になって、鏡に映った自分の姿を見ていた。
着ていたレオタードは少しずつ色を失ってきているようだった。
その証拠に少しずつヘソが見えてきていた。
胸の膨らみの先端には乳首らしいものが見える。
しかしヘソの下部にあるはずのものはなかなか見えてこなかった。
いや正確には陰毛は見えていた。
しかしそこにあるはずのものがないのだ。
そう言えば陰毛の形が変だ。
ネットでしか見たことはなかったが、女性のもののように見えた。

やがてレオタードは完全に消えた。
そして龍太の首から下は女性の身体になっていた。
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