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フェチ(11)

沙亜矢です。
本当に遅い更新ですみません。
またまた1ヶ月あいてしまいました。

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「この彼女って塚本くんだよね?」
「い…いや、妹だよ」
僕は昨日の雅臣の話に乗ることにした。
「妹さん?以前自分がひとりっ子だって話したの覚えてないの?」
「えっ?そんな話、したっけ?」
「覚えてないの?」
「あ…うん、覚えてない。そっか、そんな話してしまってたんだ。それじゃ昨日雅臣が『妹』と言った時点で、雅臣が嘘ついてるってことがバレてたのか」
瑞希がおかしそうに僕の顔をジッと見た。
そして抑えきれなくなったように急に笑い出した。
「ふふふ、嘘よ、嘘」
「えっ?」
僕には意味が分からなかった。
「だから嘘だって言ってるでしょ。私は塚本くんに兄弟がいるかどうかなんて聞いたことないし、知らないわ」
「だって今…」
そこでハメられたことに気づいた。
「もしかして、お前、ハメたのか?」
「そういうことよ」
「それにしてもどうして分かったんだ?結構完璧に化けてただろ?仕草だってそんなに不自然じゃなかったし」
「そうね。確かに見た目は完璧だと思うんだけど、強いて言えば、女のカンってとこかな」
「女のカン?何だよ、それ?」
「女のカンは女のカンよ。男の嘘はだいたい分かっちゃうものなの」
「そうなのか?それじゃいくら完璧に化けても、バレても仕方ないかもな」
「そんなことより、塚本くんに頼みたいことがあるのよ。今度の日曜、私の部屋に来て。来てくれたら、塚本くんに女装趣味があるなんて誰にも言わないから」
「何だよ、それ?脅しか?」
「そんなんじゃないけど、ちょっとお願いしたいことがあって。ねっ、お願い!」
「お願いしたいことってのはどういうことなんだよ?」
「それは日曜に来てくれたら分かるわ。それじゃ頼んだからね」
瑞希はそう言って離れて行った。
頼みたいことって何だろう?
僕の女装と関係のあることなのだろうか?
何となく嫌な予感がした。

僕は女装して瑞希の部屋に向かっていた。
事前にメールでそう頼まれていたからだ。
瑞希からの頼みだから仕方がない。
一旦は女装はやめようと決心した。
でもすぐにまた女装している。
確かに今女装しているのは瑞希のためだ。
瑞希が頼むから仕方なく女装している。
そんな言い訳をしながら、僕は女装したのだ。
でも自分が女の子の姿になっていくことは何よりも嬉しかった。
僕は雅臣のせいで女装することから逃れられなくなったのかもしれない。
単に脚が綺麗に見えるようになりたかっただけなのに…。
どんどん深みにはまっていくような気がする………。


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