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フェチ(22)

残された僕たちには話題はなかった。
智美さんが最後にあんなことを言ったものだから余計に話すことがなかった。
「智美さんも帰ったし、もうお開きにしません?」
僕は早くひとりになりたかった。
だからそう言ったのだが、返ってきた返事は僕の期待しないものだった。
「もう少しだけ上のバーでつき合ってくれないか」
北原社長がそう言った。
さすがにそのまま帰るのは余計に気まずいと思い、僕は応じることにした。
「あ、そうですね。そうしましょうか」
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フェチ(21)

「川瀬くん、今までありがとう」
智美さんの本当の最後の夜、僕は社長と智美さんとともに、高級なレストランにいた。
智美さんの最後の送別会だ。
「こちらこそ今までありがとうございました。直美ちゃん、社長のこと、よろしくね」
「あ、はい、任せてください。私こそ短い間でしたけど、いろいろありがとうございました」
「それじゃ始めようか」
僕たちはワインで乾杯した。
そして料理が運ばれてきた。
すごくおいしい料理だった。


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